【問題の都バス路線その3】
「はとバス」委託4拠点・30路線
委託料40億円払っても赤字路線

 実は、都営バスのうち4拠点・30路線は、経営効率化を図る目的で民間事業者の「はとバス」(東京都や東京メトロなどが主要株主)へ委託している。委託料は毎年40億円弱に上る。これらの路線は、赤字基調の路線が多い。

 ここで、品川区、港区内を受け持つ品川営業所、港南支所の路線と、営業係数ワースト10ランキングを見比べてみよう。

「都03」晴海埠頭~四谷駅を走行、年間5824万円の赤字、営業係数180
「浜95」品川車庫前~東京タワーを走行、年間4886万円の赤字、営業係数190
「反94」五反田駅~赤羽橋駅前を走行、年間1475万円の赤字、営業係数198
「田99」品川駅港南口~田町駅東口を走行、年間1637万円の赤字、営業係数216

都営バス「深刻問題」抱える5路線の名前、看板路線なのに大赤字のナゼ東京都交通局が発表した「令和4年度 バス系統別収支状況」内、全127系統の「営業係数」の数値が大きい順に並び変えランクキングにした 拡大画像表示

 赤字の絶対額はそれほど多く見えないが、営業係数ではいずれもワースト10位以内に入るほど、不採算路線が極端に集中している。

 上記路線に限らず、はとバス委託路線はコロナ禍で減便された路線も多い。今後さらに減便が進むか注目だ。