「Amazonデバイス」の大幅値引きで
経済圏の拡大も狙う

 六番目に「買い物以外のアマゾン経済圏にも顧客を呼び込む」仕掛けがあります。

 ブラックフライデーセールには「Amazonデバイス」というページがあります。そこをクリックすると明らかな目玉商品がふたつ表示されます。ひとつはFire TV Stickで、これをテレビのHDMI端子に差し込むとPrime Videoが大画面で見られるようになります。ブラックフライデーでは一番標準的なスティックが50%引きと普段購入するよりもかなりお得です。

 もうひとつはスマートスピーカーのEchoでコンパクトタイプだと67%引きの1980円で買えるのですが、この価格は普段と比べてやはりお値打ちです。

 これらの商品を消費者が買うと何が起きるかというとPrime VideoやAmazon Musicを楽しむためのデバイスなので、アマゾンの周辺サービスの利用者が増えるのです。そしてその際にはPrime会員になった方がずっと得なので、この作戦はPrime会員数の増加戦略にも寄与します。