他店に行かない
理想の「姫」の育て方

 このうち6回は、「自分が売れた理由は、うん、洗脳です。洗脳が上手いから売れます」との言葉から始まる。映像のA氏は、笑っていた。

 そして「マインドコントロールにおいて、この『鎖をかける』は必須スキルになります。『鎖をかける』をうまく使うことができると、相手の操作がすごく楽になります」と続け、具体的な方法を伝える。

 例の一つにあげたのが、「姫」と呼ぶ自らの女性客を「他店に行けなくする」やり方だ。

「お前行くなよっていっても、女の子は行きます。なので、一緒にいる時に『○○ってまっすぐ俺を見てくれるからすごく嬉しいし、俺は好きだよ』ということを常に言います」

 入れ込んでいる担当ホストに、「気に入られたい」という女性客の心理を利用する。これがA氏が言う「鎖」だ。さらに、担当ホストと女性客が言葉で通じ合う「言葉の関係性」を作る大切さも説く。

「日頃から、きちんと言葉の関係性をまず作っておいて下さい。言葉の関係性を作っておかないと、担当の言葉に重さがなくなる。聞き入ってもらえなくなる。その人に尊敬がないと、その担当の言葉は軽いです」

 そのうえで、「他店に行くことは、よくないのだという鎖をどんどんかけていく」。そうすると、どうなるか。

「(他店に)誘うやつは素敵じゃない行為だという険悪感が、生まれます。そのため、他店に通う女の子が自分の姫を枝(初来店の客)として『来てよ』と言われても、行かなくなります。ああ、この子、他店に私をいかそうとしている。担当を裏切らせようとしている。この女最低と、なるんです」

 こうして、友達が誘う形で他店に行くリスクがなくなるとした。さらに「鎖」を駆使し、「担当想いの姫を作る」やり方も紹介する。

1000万円使わせる有名ホストが研修で教える「洗脳営業」の実態第6回「マインドコントロール vol.01」ポジティブな言葉の重要性を説明するスライド

 まずは「お客様といる時に常に『ポジティブ』に発言する」。「『〇〇って本当俺のことを考えてくれるよな』とか『〇〇と一緒に癒される』とか『○○の発する言葉って素敵だよね』とか、こういう言葉を常に発しておいて下さい」

 すると、女性客はどのような思考になるか。

「お客さんは、私はなんか担当想いで、素敵な女性。担当の為を想えば担当は喜ぶ。そういうことを考える私は素敵。ああ、私は女神。これです」

「担当想いの姫」をつくったら、その次は「エースに育てる」段階に入る。

1000万円使わせる有名ホストが研修で教える「洗脳営業」の実態第6回「マインドコントロール vol.01」担当思いの姫の作り方を解説するスライド

「担当と姫は似るって言いますよね。担当次第で姫は変わります。それはなぜか。こうやって作っていくんです。理想の姫を作っていくのが、我々の仕事です」

「エース級で500万(円)、1,000万(円)をどーんと使うような女の子っていうのは、だいたいホストが初めてで、初めての担当があなたですのパターンです。95%で、です。いかにエースを育ててあげることができるかが鍵です」