組織のクリエイティブ力を上げる
にはアイデア×実行力が大事
コラボレーションに関連して、イベントでプルデンシャルグループのクリエイティブディレクターを務めるブリジット・エスポージト氏が語っていたことが印象的でした。組織としていかにクリエイティブ力を上げるかが講演のメインテーマで、「アイデアがまずは大事、でもそれをいかに実行できるかによって、マーケティング効果、インパクトが決まる」と彼女はいいます。
「アイデアは生成AIによって触発される部分が非常に大きい」と彼女は語っていました。私はデザイナーやクリエイターの方の頭の中には、ある程度デザインができ上がっているものだと考えていたのですが、実は必ずしもそうではないようです。テキストを投入して生成されたものから「こういう方向があったのか」とひらめいて、それを深掘りしていくという手法がかなり使えるといいます。ラフスケッチをAIに描いてもらうようなイメージです。
また「実行」の部分について、彼女は「生産性」「コラボレーション」「民主化」の3要素が大切だと語っています。生産性について、アイデアをいかに効率的にスピーディーに実行できるかは、クリエイティブ部門に限らず重要です。ツールがあれば、例えばIllustratorやPhotoshopに入っているAI機能を使えば、時間をかけずに制作を効率化することができます。
コラボレーションについては、制作物をステークホルダーやチームメンバーと一緒に作り上げていく部分です。Expressの機能にあるライブラリやテンプレートを活用すれば、クリエイターによってあらかじめ用意されたテンプレートに、ライブラリにあるデザインを当てはめることで、誰でも制作物を完成させることができます。
民主化というのは、社内に使い方を周知することの重要性です。社内で、例えばイントラサイトの情報の充実や、ノウハウの共有、トレーニングの実施などは、クリエイティブ力の向上にも大切だということでした。これらの3要素は、クリエイティブだけでなく、さまざまな場面で大事な要素ではないかと、講演を聴いていて感じました。