ビジネスパーソンの中には、PowerPointなどを駆使してチラシやポスターなどのデザインを作成している方も多いと思います。Expressを使えば、そうしたクリエイティブのクオリティを手軽に、グッと引き上げることが可能になります。
イベント全体では生成AIを中心としたAIの進化を見せつけられると同時に、複数人のチーム、特にクリエイターとマーケターのコラボレーションが強く意識されていると感じました。
アドビが目指す
すべての人に「つくる力」を
近年、世の中にメッセージを伝える力としてのクリエイティブは、1人のクリエイターに依存するものではなくなっています。特に制作会社やデザインファームなどは、クライアント企業の意志決定者やマーケターの意思をどう取り込んでいくかが重要になります。これも一種のワークフローです。今回のイベントでは、そういう環境で必要になるコラボレーションをAdobeが強く意識していると感じました。
Adobe Expressは従来、ノンプロの人がプロ並みのクオリティのチラシや広告画像を作れるという位置付けでしたが、コラボレーションプラットフォームとして、徐々に機能を追加拡充しています。
これまでデザイナーが作成したデータは、デザイナーが修正する必要がありました。チラシや広告などのデザインで、例えば定期的なイベントの日付を修正したり、季節に合わせてさし絵を変更する必要があるならば、毎回デザイナーに依頼しなければならなかったのです。それが今ではExpressにデザインデータをアップロードしておいて、マーケティング担当者やPR担当者がその部分だけを変更することができるようになっています。クリエイターは編集可能な部分とそうでない部分を分け、変更させたくない部分にはロックをかけてクオリティをコントロールすることができます。
アドビは数年前から「Creativity for All」(すべての人に「つくる力」を)をミッションに掲げていますが、こうしたプロダクトの進化、コラボレーションへの取り組みを見ていると、確かにそこへ近づいていることを感じます。