無料で試せる話題の最先端
ツールを使ってみない手はない

「生成AIでできることなんてまだ限られてる」「もっと使いやすくなってから考えよう」という人も、少なからずいるでしょう。ただ一般論として、話題になっていて、かつ無料で試せる最先端のツールを、使ってみない手はないと思うのです。

 さらに有料といっても、ChatGPTの新機能がいろいろ使える「ChatGPT Plus」でも月額20ドル(約3000円)、Adobe Fireflyプレミアムプランは月額680円で利用することができます。ビジネスパーソンなら文章にしても画像にしても、仕事で全く扱わないということはないはずです。最近では動画だって、スマートフォンで作業を撮影してマニュアル的に社内で共有することが増えています。そんなときにデータを簡単に編集して、Expressで共有できれば、きっと便利だろうと思うのです。

 こうした先進的なツール、使わないなら使わないでも構わないのですが、一度は試してみて判断するのが、今どきのビジネスパーソンのあり方ではないかと考えます。ソフトバンクグループの孫正義氏も10月に開催された同社のイベントで、「最先端の技術を無料で利用できるのになぜそれを活用しないのか」と語っていましたが、私も同感です。

 また「いい画像や文章が出力されないから使わなくなった」という人も要注意です。確かに少し前まで、AIによる生成画像では「指のかたちや本数がおかしい」という例がよく見られましたし、私も2月の記事『プログラミングは不要になるのか?これからのIT教育への期待と懸念』では、ChatGPTにブルース・リーについて尋ねて、全くのデタラメを返されたエピソードを紹介しました。しかし、AIモデルの進化や学習データの向上によって、状況は1年もたたないうちに変化し続けています。

 進化の著しい生成AIに関しては、一度試して「こんなものか」とバカにするのではなく、使えるところだけでも使い続ける、あるいは、しばらくしてまた様子を見てみるということも必要なのではないかと思います。