習近平総書記が語った
「平和統一」はまやかし
その習氏は、国家主席として11月14日、サンフランシスコ郊外でバイデン大統領と会談した。メディアの中には、軍事対話の再開で合意した点などを取り上げ、米中両国の関係修復に向けて前進したと評価する声もあるが、筆者は「とんでもない誤報」だと感じている。
習氏は、バイデン氏を前に、「アメリカを超えようとか、アメリカに取って代わろうとか、考えたこともない」と述べ、「2027年か35年に台湾を侵攻するような計画は中国にない」と強調した。
しかし、この部分だけで、「台湾有事は杞憂だったか」と安心してはいけない。習氏は首脳会談でも、台湾について「統一することは必然」と決意を示している。さらに、「平和がもとより非常に良いが、時に必要であればより広い解決方法が必要だ」と付け加えているのだ。
これは、平和統一が首尾良く進まなかった場合、「武力行使もあり得ますよ」と述べているに等しい。