xR:急成長プラットフォームに合わせたコンテンツ提供

この数年でRoblox、Fortnite、Rec Roomなど、バーチャル空間のプラットフォームが成長し、また「Meta」への社名変更にも出ているようにVR領域も盛り上がっています。プラットフォームが強固になっていることで、プラットフォーム上で利用されるゲームなどのエンタメコンテンツにも注目が集まり、成長する企業が続々登場すると考えています。

一方で、VRゲームの開発予算はすでに大きな規模となっており、マルチプラットフォームに対応できることや、成長するプラットフォームのインサイダーになることが求められるのではないかと思います。

2022年に注目すべき投資先

New Innovations:AIカフェロボット「rootC」とOMOソリューションを提供しています。「rootC」は新橋駅などに設置しております。またOMOソリューション事業は、アルマーニ エクスチェンジへの導入やブルーボトルコーヒージャパンのポップアップストアの非対面営業システムを企画、開発しています。来年以降は、OMOソリューションのニーズがますます増加すると考えています。

AGRI SMILE:産地(JAおよび生産者)の栽培領域におけるDX支援プロダクトを地域JAに提供しています。パンデミックによりプロダクトの導入が加速したため、業務改善から収益拡大へ移行する目的で2021年からR&Dを開始しました。栽培領域から得られるデータ群と、それらを支える生命科学の知見を組み合わせることによって、産地への科学的なフィードバックを実現しています。また、資材および栽培管理を改善することで脱炭素型農業に資する取り組みへと進展しています。

KUSABI 代表パートナー 渡邉佑規

2021年のスタートアップシーン・投資環境について

当業界の最前線に10年以上に渡って身を置き、マーケットの底を生き抜いた経験をもとにすると、信じられないくらいに投資が活況な1年でした。個人的には過去の経験から、スタートアップバブルを数年前から警戒していましたが、杞憂に終わるかもしれないとも思い始めています。これは皆さんご承知の通り、新型コロナウイルスにより、既存産業の構造改革の必要性、デジタル化・DX化の気運、新産業・テクノロジーへの期待が一層高まっているためです。

私が代表を務めるKUSABIにとって2021年はファンドレイジングの1年となり(2022年春から夏のファイナルクロージングを予定)、LP候補となる大企業の方々の声に触れる機会が多くありました。そこで感じたのが、良い意味でこれまでに増して危機感が高まっているということです。“スタートアップ vs 大企業”というシンプルな構図にないことは百も承知ですが、2022年は大企業の逆襲・進撃により、より日本のスタートアップシーンが活況になることを期待しています(同時に、その触媒としての役割をKUSABIとして果たしたいと考えています)。