ただココナラ自体が「副業感覚で月額500円でスキルを売買できる」といったかたちでライトな領域から事業を拡大していったこともあり、現在は大企業などでも活用され始めているものの「何となく安かろう悪かろうのイメージが残っている部分もあると感じている」(南氏)という。

今回のVC事業は、南自身が創業時に苦労した経験を基に当時の自分が欲しかった仕組みを実現した側面もあるが、会社としてはこれまで十分にはやれていなかった「トップレベルの人材のスキルの可視化とマッチング」に取り組みたいという考えもある。

また高度なスキルがベンチャー業界に流れ込む道筋を作ることで経済の発展に寄与するほか、新しい働き方を提示することによってスキルを持つ人材のロールモデルを作りたいという狙いもあるようだ。

「ココナラとしては、今後ファイナンスを活用した事業成長にも踏み込んでいくことになると思っています。本体の事業をずっと伸ばし続けていきつつも、新規事業も作っていきたいですし、M&Aにも積極的に取り組んでいきたい。会社として永続的な成長を目指していくためには、起業家精神のようなDNAを何らかの仕組みとして入れていく必要があると考えていて、今回のVC事業をその一歩目にしていきたいです」(南氏)