電力卸売のエナジーグリッドが18億円の資金調達

旧一般電力電気事業者や商社から、電力をまとまったボリューム(10MW~50MW)で調達し、新電力会社に小分け(0.1MW~5MW程度)にして販売する“電力卸売”を展開するエナジーグリッドは3月7日、ファミリーオフィスや個人の資産家などを引受先とするプライベート・デットによって、約18億円の資金調達を実施したことを発表した。

京大発のスタートアップが「歯の再生治療薬」を開発

無歯顎(歯が一本もない状態のこと)の治療法として、一般的に知られているのは義歯やインプラントの人工歯だ。そうした中、骨形成たんぱく質であるBMPなどの働きを阻害する分子を発見し、その分子を抑制する抗体を開発したのがトレジェムバイオファーマだ。同社は京都大学大学院医学研究科 口腔外科学分野の髙橋克氏の研究結果にもとづき、2020年5月に設立された歯の再生を促す新規医薬品を開発するスタートアップ。

前出した抗体は無歯症モデル動物で欠損歯が回復する効果は確認しており、現在は先天性無歯症を最初の適応疾患として、研究開発を進めている。先天性無歯症は患者が未成年で顎骨が発達期にあるため義歯やインプラントの適用が困難であり、成人するまで根治的な治療法がなかった。しかし、トレジェムバイオファーマの開発した抗体によって、先天性無歯症患者の自己歯を再生させることも可能となる。

 

治療薬の開発、臨床試験(治験)の前段階の安全性試験に乗り出すべく、同社は3月8日、京都大学イノベーションキャピタル、Astellas Venture Management、Gemseki、フューチャーベンチャーキャピタル、京信ソーシャルキャピタル、京都市スタートアップ支援2号ファンドから総額4億5000万円の資金調達を実施したことを発表した。

抗体は永久歯の後の第三生歯を発生させることも期待されており、将来的には高齢者のオーラルフレイル(口腔内の虚弱)改善まで展開していく見込みだという。

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