今後もMOSHではクリエイターにとっての土台となる“売り上げの安定化”を支える機能を引き続き強化していく計画。並行して、次のステップとなる「(クリエイターの)売り上げのさらなる拡大」を実現するための仕組みも提供していく計画だ。

その取り組みの一環として、2021年にベータ版としてローンチした「MOSH for TEAMS」の本格展開を始める。MOSH for TEAMSはクリエイター同士の“ギルド化”を促進するための仕組みで、個人がチームを作り、共同でサービスを展開しやすくなるような機能を備える。

MOSH for TEAMSの仕組み
MOSH for TEAMSの仕組み

藪氏の話では個人が自身をブランド化してチームとしてサービスを展開するケースや複数人のクリエイターが共同でコミュニティを運営するケース、事務所やメディアなどで活用するケースなどを想定しているとのこと。この機能を活用することで、メンバーごとの売り上げ分配などがスムーズにできるようになるという。

実際に吉本興業などとの取り組みではこの機能に近しい仕組みが活用されているそうだ。

また顧客となる“ファンの熱量”を可視化するダッシュボードの提供も始めた。「コアファン」「トライアル」など4段階に分けてファンを分析できるようにすることで、ファンの状況に合わせて適切なコミュニケーションを実施し、クリエーターが強固な顧客基盤を構築するためのサポートをする。

「コロナのタイミングで、MOSHを活用したオンラインでのサービス販売を本業にしていこうというクリエイターの方が増えました。『このサービスがなければ生活できていない』という声をいただくようにもなり、nice to have(あればいい)からmust to have(なくてはならない)のプロダクトに変わってきているという手応えもつかめてきています。クリエイターが抱える課題はまだいくつもあるので、数年のスパンで1つずつ解決していきたい。まずは1年後に10万人のクリエーターに使われるサービスを目指します」(藪氏)