スマホゲームは、ストーリー性よりも簡易さ、いかに多くの人が使うかが利益の指標だった。VRは既存のゲームと同じように、ストーリーで差を作ることができる。岸上氏が示した道は、ライバルたちへのヒントとなる。もし、大手が参入したら……。

「その時はその時で、僕たちは自分たちが好きなものを出すでしょうね。僕はやっぱり物語が好きだし、ユーザーに届けたいと思っているのです」

彼は最先端のテック企業経営者というイメージからかけ離れた、ピュアな、しかし、物語の力を信じる多くのクリエイターが共感できる言葉を口にするのだった。