ダ・ヴィンチ晩年の作が現存
ワインも美味しい!
そんなフランソワ一世が、天才ダ・ヴィンチに依頼したと言われる作品があります。
Photo:(c)ATOUT FRANCE JAPON
ロワール地方でいちばん優美でロマンティックなお城として名高い[シャンボール城]の二重螺旋階段です。
これは、ふたつの階段がDNA構造のように交差していて、決して重ならない構造になっています。時の王様は、本妻と側室を同じお城に住まわせ、本妻はA階段を使用、側室はB階段を使用することで、お互いが会わないようにしたようです。実際に、シャンボール城の二重螺旋階段に行ってみると、友達同士で分かれて昇り降りしている様子が見られます。
さすがはダ・ヴィンチ、常人の考えないことを考える天才!と唸らされる作品です。
また、ロワール地方は、美味しいフランスワインの宝庫でもあります。
私がパリに住んでいた頃、たまたま冷えた白ワインを購入したところ、ほどよい甘さで、それでいてキリリとしてなんとも美味しい――それが私とヴヴレー(Vouvray)ワインとの出会いでした。あまりにも愛しすぎて、ついにはパリから列車に乗り、トゥールから車で約20分ほどのヴヴレーまで行ったのを思い出します。
ヴヴレーのカーヴ(ワイン蔵)は、観光客を受け入れてくれるところも多数あり、気に入ったところで試飲させてもらえます。ヴヴレーだけでも、発泡性ワイン・甘口ワイン・中辛ワインがあり、年代によっても全く異なったテイストになります。私が行ったワイナリーでは、あまりにも私がヴヴレーへの思い入れを語るので、オーナーが「これも飲んでごらん。この年は、雨が多く収穫量が少ないから希少なんだけどね、本当にいい出来だったんだ!」と言って、中辛のワインを注いでくれました。
それは、パリで私が最初に出会ったヴヴレーワインと同じ1993年のものでした。大好きな、ほどよく甘い、キリリとした味! その当時の楽しいパリでの生活が一気に蘇ってきました。
もちろん、ヴヴレー以外にも、ロワール地方には、たくさんの美味しいワインがあります。みなさんも、お気に入りの一本を見つけてくださいね!