Zホールディングスとしては、グループ全体でより機動的な事業展開が可能になるため、これはとても良い動きだったと言える。

知財を知ることは、より良い世界の実現に直結する

企業規模の大小やどういったビジネスモデルかに関わらず、事業に携わる以上、必ず知財とは接点を持つことになる。例えば、あらゆるビジネスのスタート地点には、必ずネーミングが存在する。これから世界に放たれていくブランドに名前を授けるタイミングは、ビジネスと知財が最初に結びつく瞬間だ。

ネーミングが商標権として保護されないのであれば、ブランドにはなりえない。むしろ、競合他社に付け入る空きを与えてしまう。知財を知ることは、グローバルな事業成長、ひいてはより良い世界の実現に直結することなのだ。

また、NFT(Non-fungible token)やデジタルアートが盛り上がりを見せているように、知財を絡めた事業の存在感は今後も増していくだろう。商標や特許などの知財の価値を可視化したり、それを人に貸し出せるライセンス付与や売買のプロセスを簡略化したり、そこから得られる収入を正しく得られる仕組みができていくはずだ。

そうすると、プレミアムドメインの価格が上下するように、権利の価値をリアルタイムで可視化できるようになる。知財を担保にした融資や、知財価値を含めた企業価値算出も可能になる。そうした未来を先取る意味でも、経営者・事業家として、なるべく早い段階で知財に触れておくことをオススメしたい。