私は1988年生まれなので、高校生時代から例えばmixiがあって、プライベートのコミュニケーションツールとして当然のように使っていました。Facebookも学生時代から使っていましたね。当時は、まさかSNSを仕事で使うことになるとは思っていなかったので、公にはふさわしくない投稿もたくさんありました(笑)。

──最近の学生は、内定が出たらSNSのアカウントを1回消して、社会人になってからまた新たに始めるそうですけど、以前はそうじゃなかったですものね。

そうなんです。プライベートのアカウントにだんだん仕事が割り込んでくるみたいな。これはまずいと思い、2年くらい前にアカウントを整理しました。ですから、ビジネスでSNSを本格的に使い始めたのはごく最近なんです。

SNS上でまめにビジネスコミュニケーションをとるようになったのは、コロナがきっかけでした。ad:tech tokyoのイベントがコロナで延期になってしまって。当時はイベント業界がパニックになっていて、各方面からの問い合わせなどがすごく多かったんです。

このとき起こったことを備忘録として全部noteに書いてみよう、という案が社内で出て。会社アカウントにするとちょっと堅い感じになってしまうので、私個人のアカウントをつくりました。これはあくまで古市個人の見解ですということで。初めて書いたnote記事が『新型コロナウイルスの影響でイベントを延期した主催者の備忘録』でした。

noteを始めたことで日経COMEMOさんやNewsPicksさんからも声をかけていただいて。いろいろなつながりもできたし、まさによい相乗効果が生まれました。

複数のSNSアカウント運用のコツはキャラクターを統一させること

──noteを始めたのと同じぐらいのタイミングでTwitterも始められたんですか。

はい。Twitterは10年ぶりくらいに再開しました。Facebookもビジネス用に整理して、今はTwitter、Facebook、LinkedInの3本柱でやっています。

──LinkedInも入ってくるんですね。

そうです。特に外資企業の方はたいていやっているのではないでしょうか。LinkedInは社内の人ともつながりやすいので、「こんなイベントを主催しました」などの報告も、例えば海外の株主にも受け取ってもらいやすくなります。逆に、TwitterやFacebookでの発信は、海外勢には見てもらえないことが多いですね。

──Facebookは基本はプライベートSNSだから、上司にフレンド申請していいのかとか、上司からフレンド申請がきたら断りづらいとかありますけど、LinkedInはもっとカジュアルな感じで会社の人たちとつながれるんですね。