※以下、重大なネタバレや結末に関する記載も含まれているため、まだ作品を観ていない人、ストーリーのラストを知りたくない人はご注意ください。

なぜ、『イカゲーム』はヒットしたのか

<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">今からイカゲームのネタバレを含む考察ツイートを連投するので、まだ完走できて無い人はこのアイコンのツイートがきたら全力で目を背けてくれよ…</p>&mdash; 明石ガクト ONE MEDIA (@gakuto_akashi) <a href="https://twitter.com/gakuto_akashi/status/1444308349118386177?ref_src=twsrc%5Etfw">October 2, 2021</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>

こんなツイートをした数日前の深夜。出張前日で早く寝なければならない夜なのに、指は止まらなかった。Netflixで配信されたイカゲームが与えた衝撃は、それほどまでに深く大きいものだったのだ。

イカゲームの公開直後、多くの人が「日本のお家芸である "デスゲーム(登場人物が死を伴う危険なゲームに巻き込まれる様相を描く作品のジャンル)" で韓国がヒット作を生んだ」という発言をしていた。中には「(日本のデスゲームの)パクリじゃないか」といった声すら上がっていた。事実、ファン・ドンヒョク監督は日本やアメリカのいわゆるデスゲーム系作品を、本作の構想中に観ていたことを公言している。

しかし、最終話まで観て僕が感じたのは、イカゲームはいくつかの点で従来のデスゲーム系作品とは、物語のコアになる部分が大きく異なるものになっているということ。それによってグローバルでの記録的大ヒットにつながっているのではないか、ということだ。

いわゆる "Netflixマネー" が投下され続けている韓国コンテンツ(編集部注:Netflixは2021年、韓国の映画・テレビシリーズ作品に約520億円投資することを発表している)。日本発の作品よりも圧倒的な成果を残している背景には、資金面以外にも今から説明するような違いがあるのではないか、と僕は考えている。