SIEが発売しているPS4の人気タイトル『Days Gone』や『Horizon Zero Dawn』を、PS4版の発売から3年ほど経ったあとにSteam版を発売しているのも特徴的だ。さらに「PS Now」と呼ばれるクラウドゲーミングサービスをPS4だけでなく、WIndows PCでも遊べるようにしたという動きもある。

そんなSIEの社長兼CEOであるジム・ライアン氏は、2021年10月8日に開催されたイベント「GI Live:London」の基調講演で気になるコメントを残している

ライアン氏は「PlayStationの素晴らしいソフトは1000万人から2000万人が遊ぶことができる。これに対して音楽や映画は、全人類が楽しめるメディアだ。我々が作っている素晴らしいエンターテインメント作品の対象を、1000~2000万人で門戸を閉ざしてしまうことが不満だ。何億人もの人に、我々の作った作品を遊んでほしい」と語ったのだ。

同氏はこれに加えて「2022年3月期中に、PlayStationを象徴するタイトルのいくつかをモバイルに持ち込む」とも語っている。

これらのコメントから、PS5のようなコンソール機によるゲームビジネスから、近い将来にはモバイル端末や、SteamをはじめとするPC市場へソフトウェアを提供する企業としての方針変更を行おうという強い意思が感じられる。

SIEトップが語った方針変更と、本記事冒頭で説明したカプコン辻本社長の方針変更との関係は、同じ未来を見据えたものに違いない。