theLetterで配信されるニュースレターのイメージ
theLetterで配信されるニュースレターのイメージ

正式ローンチしたことで誰もがtheLetterを使いニュースレターを配信することが可能となったが、どのようにコンテンツの品質を保っていくのだろうか。

濱本氏は「これからさまざまなコンテンツが生まれてくると思う」と語った上で、従来のタイムラインを見ているだけでコンテンツが飛び込んでくるSNSとの違いをこう説明する。

「読者が意識的に選んだコンテンツのみ届くことがニュースレターの特徴です。クローズドな側面を活かしながら、ライターを配信面で支援していければと思っています」(濱本氏)

強みはSubstackではできない「細かな配信設定」

Substackはライターから10パーセントの手数料を得るが、theLetterのビジネスモデルも同様だ。サービス内容もSubstackと同じく、メールならびにウェブ上でコンテンツを配信できるというもの。日本語化されていない今でもSubstackを利用する日本人ユーザーもいる中、theLetterを使う意味はどこにあるのか。濱本氏は「theLetterにはSubstackにはない機能もある」と説明する。

例えば、Substackの公開範囲設定は「誰もが閲覧可能」もしくは「有料購読者のみ」の二択だが、theLetterではより細かい設定が可能だ。「有料購読者」や「メールアドレスを登録した読者」に限定してコンテンツを配信したり、コンテンツ内の一部内容を特定のターゲットのみに絞って閲覧可能にすることができる。

また、theLetterでは「ウェブ上ではここまで、ニュースレターにはより多くの情報を掲載」といった設定が可能。また「ここまでは無料、それ以上は有料」といった具合に課金ポイントを細かく指定できる。

そして、ライターのノウハウ共有の場である「theLetter 書き手コミュニティ」から得られる知見は、Substackからは得られない大きなメリットだと濱本氏は言う。ライターはコンテンツ制作や集客、収益化に関するヒントをtheLetterや他のライターから得られるほか、他のライターとのコラボレーションのきっかけをつかめる。

濱本氏は今後について、ライターのコミュニティを拡大し、より多くの知見やノウハウを集めることで、「theLetterとして、書き手のコミュニティを育てる“リーダー的な存在”になれれば良いなと考えています」と話す。

ベータローンチから1年と3カ月。今では1000人以上の有料購読者を抱えるライターも出てきた状況だ。濱本氏いわく、「数百人から1000人ほどの読者が集まれば、平均的なビジネスパーソンの収入を超える規模の収入を得られるようになる」という。