STORES運営のストアーズ・ドット・ジェーピーで代表取締役兼CEOを務める塚原文奈氏は「STORESは情熱を持って活動する個人やスモールチームを応援するためのサービス。今回の取り組みを通じて、ライブハウスもアーティストも、どちらも応援・サポートしたいという気持ちが強くある」と想いを語る。

ライブハウスの「ウィズ」そして「アフター」コロナ

 MUSIC UNITES AGAINST COVID-19の運営には新代田駅付近に位置するライブハウス、FEVERも参加している。FEVERでは現在、営業を自粛しており、再開の目処は立っていない。

 FEVER代表の西村仁志氏は「何カ月もライブがないのは死活問題だ。支出が増えるわけではないが、不安要素は大きい」と話す。

「飲食店であればテイクアウトに切り替えてUber Eatsなどを利用するという手段があるが、ライブハウスはライブがなく客が来なければ売り上げはゼロ。固定費が原因でマイナスにさえなる」(西村氏)

 このままの状況が続けば、大企業傘下のライブハウスであればその担当部署がなくなる可能性がある。それだけならまだしも、個人運営のライブハウスはその趣味性の高さから、実質的に自転車操業になっているケースも少なくない。そんな多くのライブハウスも閉店せざるを得ない状況になってしまうと西村氏は懸念する。