「喪主としてお葬式を上げて、お坊さんを手配します。そうすると今度は四十九日、一周忌法要と続きます。周忌法要だけでなく、位牌や仏壇、お墓も必要になりますし、相続についてもなくなってから10ヵ月以内に決めないといけません。そういったことを一元化していきます」(芦沢氏)

 よりそうでは、今回調達した資金をもとに採用やサービスの拡大を進める。来年度末までに社員数は現在の2倍にあたる200人にまで拡大する。葬儀の市場規模は2兆円。高齢化が進むため、2040年頃までさらに拡大するとの見方もある。

 今後はテレビCMをはじめとしたマスプロモーションについても検討中だ。また、提携する葬儀社とも連携し、顧客満足度向上のための仕組みも作っていくという。ユニクエスト(2018年12月)、イオンライフ(2019年4月)同様、2019年1月には景表法の有利誤認にあたるとして措置命令も受けたが、表示を訂正し、再発防止のための体制作りも進めた。

「米国でも、ある葬儀社が価格を公開したら州知事に褒められたというニュースがありました。もちろんそのままの形式で持っていけるかは別ですが、グローバルに課題がある領域です。ですがまずは国内で、そして葬儀の前後までをサポートする事業をやっていきたいと思っています」(芦沢氏)