縄跳びトレーニングがもらたす心臓血管系の強化と消費カロリー
ジョーンズさんが最も関心を抱いているのは、心臓血管系に与える影響です。最近の彼が行っている有酸素運動は、朝の30分のジョギングなのですが、これだと「MET(metabolic equivalent of a task =代謝当量)」は、7にしかなりませんでした。
「METの数字が大きくなれば大きくなるほど心拍数が上がって、運動中に消費するカロリーが増えてくるのです」とのこと。
ジョーンズさんによると、10分間の縄跳びによるMETは12.3で、彼が毎朝行っているジョギングよりもきつい運動になると言います。そこで彼は、ジョギングの代わりに縄跳びを毎日30分、30日間にわたって行い、それによって心臓血管系の健康状態がどれくらい向上するか測ってみることにしたわけです。
チャレンジを始める前の準備
基準となる自分の健康状態を把握するため、彼は心臓モニターを使って必要な数値を計測しました。
念のために申し上げておくと、正確な数値を得るのに最もよい方法は実験室のような環境で測ることで、ジョーンズさんが気にする「最大酸素摂取量(VO2 max)」に関しては特にそのことが言えます。
しかしながら、一般的な方もより挑戦しやすいように、そして今回の目的ではそこまでする必要はなく、健康状態の経過を観察することは可能ですので、準備の時点であまりハードルをあげないようにしましょう。
縄跳びトレーニングがもたらす400m走タイムと心拍数も検証
チャレンジを始めたとき、ジョーンズさんは「安静時の心拍数が61BPM(1分あたりの心拍数)」でした。その後、タイムを計りながら400m走を行いました。記録は87秒で、心拍数は157BPMでした。
「ひとつ、指摘しておかなければならないことは、この計測は少し的外れだったかもしれません」と、ジョーンズさんは振り返っています。
理由は400m走というのは、酸素を使ってエネルギーを生み出す有酸素運動ではなく、酸素を使わずにエネルギーを生み出すアナロビック(無酸素)運動の能力を測るときに行われることが多いからです。「ですので、心臓血管系の健康状態にチャレンジするだけの長い距離を走るべきでした」とジョーンズさん。