1990年から2019年の日本の生産年齢
人口当たりの年平均GDP成長率
1991年のバブル崩壊以来、30年以上の長期にわたり、日本経済は停滞を続けている。多くの人が当たり前のこととして認識していることだ。ただし、この常識は疑ってもいいかもしれない。
一般的に、ある国の経済力や生活水準を見る際には「人口1人当たりGDP(国内総生産)」が用いられる。一方、2023年11月に米ペンシルべニア大学の研究者らによって発表された「働く諸国民の富」と題する論文の見方は異なる。この論文の主張は、生産年齢人口(15~64歳)1人当たりのGDPを用いれば、各国の経済成長率の見え方が変わる、というものだ。