探偵のDMに届く「ヤバい依頼」の数々…受けられる案件、断る案件の境界線とは?探偵のもとに「○○というアカウントの家を調べてほしい」や「○○アカウントの行動を調べて偶然の出会いを演出してほしい」など、SNSのDMからくる依頼はヤバい相談が多い(写真はイメージです) Photo:PIXTA

筆者は、吉本でお笑いコンビ「オオカミ少年」で活動する傍ら、探偵事務所の代表を務めています。私の探偵歴十数年の中でさまざまな調査の相談を受けました。その相談の多くは電話やメールでの問い合わせ、人からの紹介でした。近年はSNSのダイレクトメッセージから相談が来ることが増えましたが、とても引き受けられない内容が多いという特徴があります。匿名でアカウントを複数作ることができるなど、秘匿性が高いためだと思います。以前「人捜し調査依頼を受けられる内容と、受けられない内容」についてお伝えしましたが、今回は「探偵が受けられる調査と受けられない調査」についてお伝えします。あなたが探偵に相談する際の目安としていただければと思います。(探偵芸人 オオカミ少年・片岡正徳)

増える探偵へのSNSのダイレクトメッセージ
怪しい依頼や唐突なメッセージも

 探偵はすべての相談を受けるわけではありません。特にSNSのダイレクトメッセージでの相談は、本名も名乗らず「○○というアカウントの家を調べてほしい」や「○○アカウントの行動を調べて偶然の出会いを演出してほしい」など、明らかに正当な理由がなく、下心が透けて見えるようなヤバい相談が多いです。

オオカミ少年・片岡正徳オオカミ少年・片岡正徳

 また、相談のメッセージは「初めまして」のような言葉もなく「いくらで調査できますか?」や、「不倫されて困っています」など唐突にボールを投げてくるような文面が多く、丁寧に返事をしても1週間も既読スルーされることもザラにあります。

 3割ほどは本名を名乗った上で本当に困っている不貞調査の相談もありますが、実際に調査まで至るのは私の経験上1割もありません。