ビジネスの現場では、人前でハキハキと話せる「社交的な人」が有利だと思われがちです。しかし、台湾出身で、超内向型でありながら超外向型社会アメリカで成功を収めたジル・チャン氏の世界的ベストセラー『「静かな人」の戦略書──騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法』(神崎朗子訳)によると、「内向的な人」こそ、冷静さ・思慮深さ・協調性といったビジネススキルを兼ね備えているといいます。
内向型の生まれ持った強みを肯定し、勇気づける本書には、「目からウロコの内容に感動した」「自分らしく生きていけばいいと気づけた」と日本中から絶賛の声が集まっています。
今回は、チャン氏おすすめの「人前で話すとき」のベストな準備法をイラストでわかりやすくご紹介します。(イラスト©田渕正敏)

人前で話すとつい緊張してしまい、自分のイメージ通りにプレゼン・発表ができないという人は多い。
そんな「静かな人」に伝えたい、人前で話すときの“役に立つアドバイス”がある。
人前で話す緊張感を解消するには、本番のだいぶ前から「練習をひたすら繰り返す」のがベストだ。
たとえば、セリフをすべて書き起こして、何も考えなくても口が動くように「通しのリハーサル」を繰り返す。
そうすると、話す内容が脳内に完全に刻み込まれるタイミングが訪れる。この段階に到達できれば、あとは自信をもって登壇すればいい。
気持ちは理解できるが、「直前で何とかなるだろう」と準備を後回しにするのだけはNGだ。
人前で上がりやすいのなら、誰よりも早く準備を始めて、「これで大丈夫」と思えるまでリハーサルをやろう。
練習した時間は絶対に裏切らないからだ。
「繰り返し練習→本番でノーミス」という成功体験を積み重ねていくうちに、聞き手の人数や場の雰囲気などに左右されることなく「自分は絶対に失敗しない」という確固たる強い信念を持てるようになるはずだ。

(本稿の内容は、『「静かな人」の戦略書』の著者ジル・チャン氏へのインタビューをもとに構成しました)