米国防総省は海外の新たな脅威に対抗するために先進兵器システムを開発したいと考えている。だが多くの防衛関連企業は赤字になる可能性があるプロジェクトを回避している。業界の不満は何カ月もくすぶっており、先週、最高潮に達した。ノースロップ・グラマンは先週、長距離戦略爆撃機「B21レイダー」の最初の複数機の製造について12億ドル(約1770億円)の費用を計上すると発表した。新型機は核兵器搭載能力を持つ見通しで、中国やロシアによる軍事行動を抑止する取り組みの中心的存在となるものだ。ノースロップ・グラマンが2015年にボーイングとロッキード・マーチンの連合を破って当初の契約を受注した際にはじき出した費用見積もりは、インフレによって大幅に外れた。新型コロナウイルスの流行に伴うサプライチェーン(供給網)の問題や人手不足も製造コストを押し上げた。
米防衛企業が国防総省との契約避ける理由
世界各地の紛争で受注は過去最高だが、赤字になりそうな大型案件は見送り
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