中小企業の現状では、社長が自ら営業を行い、一部のベテラン営業が各自の勘と経験に頼る独自の営業スタイルで活動をしていることがよく見られ、想像以上に「個人商店化」しています。個人商店化が進む営業組織でOJTを行うことは、営業部員の格差をますます拡大させる結果となります。
この連載では、私の著書『売上10億円の壁を突き破る! 営業DXの強化書』の中から、営業DXを導入した中小企業が陥りがちな失敗や誤りに着目して、それらの改善策を深掘りしていきます。詳しくは、同著においてわかりやすく解説していますので、参考にしていただければ幸いです。
「人材育成」と「定着」は、常に中小企業の経営課題のトップ3以内にランクされています。長らく経営課題として認識されているものの、いまだ解決には至っていない難題です。
日本が今後、直面する労働生産人口の減少も考慮すると、この問題はさらに深刻化すると予測されます。
そのため社員を育成し、自社の生産性を高める必要があります。しかし、中小企業では自社の社員を育成する研修プログラムがないことも多く、社員の育成をOJT(On-the-Job Training)に依存しているのが現状です。