米政府は昨年10月、ベネズエラに対する一連の制裁を解除した。制裁は再開する用意があるとしてくぎを刺したが、ある措置だけは例外とした。米ホワイトハウスはベネズエラ債の取引禁止措置について、米国の敵に恩恵をもたらした可能性があり、失敗だったと認めている。 ウォール街の有力投資家グループは水面下で米政府に対し、ロシアと結びついた投資家がベネズエラ債を取引していることを示す証拠を送り続けていた。ロシアは米国の裏庭で影響力を拡大することを狙っているとも主張した。 バイデン政権は、ベネズエラ債の取引禁止を撤回することは「この市場から邪悪な勢力を追い出すというプラスの効果をもたらすだろう 」と述べた。制裁対象国の債券購入を米投資家に禁じることは逆効果になり得ることを、米政府が公に認めたのは初めてだった。