職場で出世するには地位の高い人たちと人脈を築く必要がある。これは世間の常識であり、研究でも良いアドバイスであることが示されている。ただ、一つだけリスクがある。この戦略は男性には効果的だが、女性にはあまり効果がなく、職場での地位(ステータス)を損なう可能性さえあるのだ。最近のわれわれの研究で、女性が自分より地位の高い人と有益な社内人脈を築くと同僚は否定的な反応を示すが、男性に対しては否定的な反応を示さないことが分かった。こうした反発により、女性は他人の目から見た地位を失うことになる。影響力のある仕事において、女性が男性と対等になることは非常に重要な問題になっている。企業や政府の上層部に占める女性の割合は依然として小さい。女性は米国の労働人口の47%を占めるが、管理職では42%、経営トップでは32%、「フォーチュン500」企業の最高経営責任者(CEO)では10%と少ない。