「あと一品プラスしたいけど面倒臭い」
「汁物があれば、温まるのになぁ」
そんなふうに感じるシーンはよくあります。そんなときには、自炊料理家の山口祐加さんの『軽めし』の出番です。本書には「これでいいの?」と驚くほど簡単で、かつおいしそうなレシピが豊富に載っています。特に寒い時期には温かいスープがあるだけで、心も体もホッと緩むもの。本記事では、本書の内容をもとに、簡単に作れる汁物レシピをご紹介します。
出来合いのご飯に「1品」プラスするだけでいい
なくても困りはしないけれど、あるとQOLが上がるような気持ちになるのが、おみそ汁やスープではないでしょうか。
例えば、忙しい仕事の合間に食べるランチ。サンドイッチやおにぎりでささっと済ませることもできるけれど、そこに汁物があれば満足度はグッと上がるはずです。
寒い時期は特に体が温まりますから、夜遅く帰って冷えた体に染みるもの。
「今から作るの、面倒だな」と思う時間帯でもすぐ作れるレシピがあれば、心強いでしょう。
山口祐加さんの「軽めし」では、びっくりするほど簡単に作れる汁物レシピが紹介されています。
「忙しいからメインは買ってきた!」というときでも、汁物を一品添えるだけで、なんだか十分がんばった気持ちになれるのでおすすめです。
「インスタント感覚」でスープが作れる
仕事が溜まっているから、「お昼は片手で食べられるパンで済まそう」というときは、お湯を注ぐだけで簡単に作れる「シンプル卵スープ」がおすすめです。
材料を全部器に入れて、お湯を注いでかき混ぜるだけだから、インスタントのスープを作るくらいの感覚で、自分でスープを作れちゃいます。
卵 …… 1個
パセリ …… 1房
※粉末パセリでもOK
調味料
粉チーズ …… 大さじ1/2
顆粒コンソメ …… 少々
塩 …… 適量
器に卵を割り入れ、粉チーズを加えて混ぜ合わせる。コンソメを加えて180mlの湯を注ぎ、かき混ぜる。塩で味を調えてみじん切りにしたパセリをのせる。
「注ぐだけ」の最強簡単お味噌汁
「スープじゃなくて、おみそ汁がいい」という人には、超絶簡単な「かちゅー湯」はいかがでしょう。
山口さんも「コンビニ弁当の日も、これさえ作れば『やった感』」と語る一品です。
かつおぶし …… ふたつまみ
調味料
みそ …… 大さじ1
1 お椀にかつおぶし、みそを入れ、湯をお椀の半分まで注ぎ、1分ほど置く。
2 みそがやわらかくなったら溶かして、ちょうどいい味になるまで湯を足す。
めちゃくちゃ忙しいときでも「みそ汁は手作りだもんね」と思えたら、確かに「やった感」が芽生えそうです。
丸めたみそにかつおぶしを加えてラップに包み、会社にも持って行ってもいいですね。
ちなみに「かちゅー湯」とは、沖縄の言葉で「かつお湯」を意味する言葉。
インスタントのみそ汁と同じ手間で、お出汁の香りが段違いだそうなので、ぜひ試していてください。
超絶カンタンでも「自炊には違いない」
食事が忙しいと「誰かのためなら作るけど、自分のためには作る気にならない」となりがちです。
だからこそ、自分で何かを作って食べるという行為は、不思議と「私、ちゃんとやれてるじゃん」という気持ちにさせてくれます。
自分の体が欲しているものを、体の負担にならない量でささっと作れる。それってちょっといいなと思いませんか?
山口さんは、「料理家」ではなく、あえて「自炊料理家」と名乗り、これまで以上に「とにかくラクに、簡単に、でも料理のわくわく感は残して、必ずおいしく」を追求している方です。
ですから、「ちょっと作ってみようかな」という気になるレシピがたくさんあります。
忙しい人ほど、自分の体は大事にしてほしい。ぜひ、「軽めし」の中から、できそうなものを作ってみてください。