テレビ・ネットで「日本のウォーレン・バフェット」と話題! 1936年(昭和11年)、兵庫県の貧しい農家に4人兄弟の末っ子として生まれた。高校を出してもらってから、ペットショップに就職。そこでお客だった証券会社の役員と株の話をするようになった。そして19歳のとき、4つの銘柄を買ったことが株式投資の始まりだった。あれから68年、バブル崩壊では10億円あった資産が2億円にまで減った。しかし今、資産は18億円まで増え、月6億円を売買しながら、デイトレーダーとして日々相場に挑んでいる。隠しごとなしに日常生活から投資法まで全部書いた話題の書『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。
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ある日の取引
ある日の私の取引履歴を時系列で追ってみることにしましょう。
あまりよくできても、逆に悪くてもみなさんの参考にはならないでしょうから、「可もなく不可もない」普通の一日の動きを選んでみました。
注文回数が27回、うち当日に約定したのが17回、別の日に注文したものが約定したのが2回です。
一日で利益が
1000万円以上の日も
この日の実現益は47万円超。負けてはいませんが勝ちすぎもせず、平均的な一日ですね。実現益が1000万円以上の日もあります。
ただし、この日は評価損益でいうとマイナス247万円でした。運用資金が18億円ともなると、自分が何もしなくても評価額が1%動くだけで1800万円の増減となります。
この日の前の日もマイナス370万円、その前の日はプラス2600万円でした。前日比は、毎日プラスマイナス数百万円~数千万円の間で移行しています。
では、上の表にもとづき、私のデイトレードについて、そのポイントを解説していきましょう。
成行注文ではなく
指値注文
私はほとんどの場合、株を指値で注文します。板の厚さや値動きを見て、「ここまでは上がるだろう」「ここまでは下がるだろう」と予測するわけです。
どうしても「すぐほしい」と思うとき以外、成行注文はしません。もちろん、読みを外すこともありますよ。
9時7分に売ったプライム・ストラテジーのケースを見てください。売り注文を出したとき、同社の株価は2897円でした。
そこで私は、「2960円」の指値で売り注文を出しました。若干強気な数字でしたが、約定するかどうかは五分五分だとみていました。
読みがバチッと
はまったときは嬉しい!
この銘柄の場合、おそらく翌週には2960円まで上がると想定できたので、週内に上がればよし、上がらなくてもまぁよしと思っていました。
そして約定したのは……午後2時59分。引けの1分前です。読みがばっちり当たりました。
投資家のなかには、15時の大引けで強制決済させる「不成注文」を出しているトレーダーも少なくありません。
とくにこの日は金曜だったので、「土日を挟むのは避けたい」と考えるトレーダーが増えたと考えられ、大引けギリギリでの決済となりました。
これだけで6万円以上の儲けですから、普通のサラリーマンの一日分より稼いでいるでしょう。こんなふうに、読みがバチッとはまったときは嬉しいですね。
※本稿は、『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。