例えば、ワーホリでオーストラリアに入国した。オーストラリアを気に入って、セカンドビザを取ることにした。しかし、サードビザを取っても3年。

 そこで、選択肢としてあるのが、専門学校に入学するという方法だ。これで、学生ビザを手に入れることができる。

 これはワーホリの年齢制限を超えても、学生ビザなどで滞在できるチャンスはあることも意味している。つまり、30歳を過ぎていても、オーストラリアで働くことができるのだ。

 実際、オーストラリアには世界中から、日本なら社会人の年齢の学生がたくさんやってきている。ビジネス系の学校から、食やバリスタのスキルを学ぶ学校、美容系の学校など、さまざまにある。

 学ぶ内容にもよるが、数十万円の費用で通うことができる専門学校もある。実際、ワーホリビザが切れるタイミングで専門学校への入学を決め、そのままオーストラリアに残る選択をする人もいる。

 永住権取得を目指す人もいる。オーストラリアでは、永住権が取りやすい職業が明らかにされている。これは政府が発表しているのだ。例えば、医者や看護師、高度なスキルを要するエンジニア、会計士、シェフもそうだ。

 実際、日本ではアグリ関連の仕事をしていたが、ワーホリでオーストラリアに惚れ込み、どうしても永住権が欲しいと、オーストラリアでシェフを養成する専門学校に入学。実際にシェフとなって、永住権を獲得した人もいるという。他にも、さまざまな職業で、永住権取得の道筋がつくられている。

 永住権を取ったからといって、オーストラリアに住まなければいけないわけではない。日本に住んでもかまわない。ただ、オーストラリアにも住み続けられるという、選択肢を手に入れられるのだ。

 人生の選択肢がたくさんあるというのは、極めて豊かなことである。