テレビ・ネットで「日本のウォーレン・バフェット」と話題! 1936年(昭和11年)、兵庫県の貧しい農家に4人兄弟の末っ子として生まれた。高校を出してもらってから、ペットショップに就職。そこでお客だった証券会社の役員と株の話をするようになった。そして19歳のとき、4つの銘柄を買ったことが株式投資の始まりだった。あれから68年、バブル崩壊では10億円あった資産が2億円にまで減った。しかし今、資産は18億円まで増え、月6億円を売買しながら、デイトレーダーとして日々相場に挑んでいる。隠しごとなしに日常生活から投資法まで全部書いた話題の書『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。

【新NISAにも役立つ】資産18億円を築いた87歳・現役トレーダーは月にどれだけ売り買いするか?愛鳥・7代目インコのピーちゃんを頭に乗せて、昼食のうどんを食べるシゲルさん(写真:松田小牧)

一番多く取引している銘柄は?

これまでに一番多く取引しているのは武蔵精密工業です。2023年8月時点で、4500回ほど売買しています。

21年間で4500回ですから、単純計算で1か月18回ほどは売買している計算になります。

武蔵精密工業は、愛知県豊橋市に本社を持つホンダ系列の自動車部品メーカーで、1938年創業の老舗といえます。

一般的な知名度はそこまで高くないかもしれませんが、14か国35拠点でビジネスを展開するグローバル企業です。

月間の売買回数は
500~600回程度

ここ5年でいうと、2018年に2132円の高値を付けたものの、2020年に646円まで下落。その翌年にまた2625円まで上昇するという値動きをしています。

売買の回数が増えれば増えるだけ、「株価がこういう動きをすれば、次はこうなる」というデータが体感的に蓄積されます。そうしたら当然、売買回数は増えますよね。

私は月に1000回売買しても手数料が定額の「1000回コース」を使っていますが、現在の売買回数は月に500~600回程度

月20日で600回だとして、一日30回いかないくらいです。ただし、これは約定回数だけなので、実際に出している注文の数はもっと多いです。

一日30回ほど売買

注文回数だけでいえば、約定回数の1.5倍くらいありますね。

私は成行注文で買うよりも、「このくらいの値段まで上がれば売る」「ここまで下がれば買う」と決めて指値注文することのほうが多いので、約定しないケースも多いのです。

また一日30回ほど売買をするなかでは、同じ銘柄を売買することも多いです。

月間6億円を売買

1回の取引株数は数千株単位に上ることが多いので、たとえば株価が2000円の株を3000株買えば、それだけで600万円の取引になります。

そのような売買を繰り返すわけですから、累計の月の売買代金は6億円ほどにもなります。

そうやって資産18億円まで積み上げてきました。「資産18億円」とだけ聞くと、すごいと思われるのかもしれませんが、その中身はコツコツと積み上げてきたものです。

欲をかきすぎちゃいけません

株価1000円で買って1005円で売る、こんな取引を繰り返しています。「5円だけ?」と思われるかもしれませんが、バカにしちゃいけません。

上がったところを売れば確実に儲かるわけですから。3円でも5円でも、上がればいいんです。欲をかきすぎちゃいけません。

塵も積もれば山となる

たとえば1000円で5000株買い、1005円ですべての株を売るとします。すると儲けは2万5000円です。

この取引が一日20回約定したとなれば、一日で50万円。そうすると、月に平日が20日あるとすれば1000万円になります。

月1000万円稼げる会社員が、どれくらいいるでしょうか?

※本稿は、『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。