なぜ、あの人は自由に生きても嫌われないのか?「自分軸」がある人の意外な正体
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【精神科医が教える】「いい人」をやめると人生が好転するワケ…今すぐ確認すべき1つの問いPhoto: Adobe Stock

後悔しない生き方の正体は「自分軸」

後悔しないための方法は、一言で言えば「自分軸で生きること」です。

私たちは毎日、無数の選択をしながら生きています。「自分軸」とは、その一つひとつの選択において、「自分が心から納得して選んでいる状態」を指します。自分で納得して選んだことであれば、どのような結果になっても後悔することはありません。

一方で、自分が納得していないにもかかわらず、気がつくとやりたくないことをやっていたり、誰かにやらされていたりする状態があります。これが「他人軸」であり、後悔の大きな原因となります。

なぜ「他人軸」になってしまうのか

自分の選択なのに、自分で納得していないというのは不思議に思えるかもしれません。しかし、これは多くの人に起こり得ることです。その背景には、常に「他人の存在」があります。

嫌われるのが怖い:本当はやりたくないけれど、断ったら嫌われるかもしれないからやる
恥ずかしい:本当はやりたいけれど、これをやると変な評判が立つかもしれないからやめる

このように、「やりたいか・やりたくないか」という自分の気持ちよりも先に、「他人にどう思われるか」という他人の顔色が頭に浮かんでしまうのが他人軸の特徴です。

他人の評価を優先して不本意な選択を続けていると、次第に自分の本当の気持ちが分からなくなってしまいます。「何のために生きているのか」「自分を大切にできていない」という感覚に陥り、後になってから大きな後悔が押し寄せてくるのです。

行動する前に「自分が納得しているか」を問いかける

他人軸を防ぎ、自分軸を取り戻すためには、何かを決断したり行動したりする前に、一度立ち止まって考える習慣をつけることが大切です。

「今、自分はこれに納得しているか?」
そう問いかけてみてください。

納得している場合:そのまま進めて大丈夫です
納得していない場合:いったんストップしてください。まだ行動に移してはいけません
どうすれば納得できるか考える:納得して行動するためにはどういう条件や形が必要かを考え、調整します。それでも納得できないものは、やらないという選択をします

具体例:家事の分担の場合

例えば、夫にゴミ出しをしてほしいけれど、不機嫌になられるのが嫌で、納得できないまま妻であるあなたがゴミ出しをしているとします。これは「他人軸」です。

行動する前に、納得できる形を探ってみましょう。

「最近忙しそうだけど、今日はゴミ出しをお願いできる?」と聞いてみる
「洗濯物を畳んでくれたら、ゴミ出しは私がやるよ」と交換条件を出す
「今は夫の仕事が繁忙期だから、このプロジェクトが終わるまでは私が手伝おう」と、自分で期限を決めて引き受ける

このように、相手に伝えたり、自分のなかで条件をつけたりして、「よし、これなら納得できる」という状態(自分軸)に落とし込んでから行動することが重要です。

「自分軸」と「自己中」の決定的な違い

よくある疑問として、「自分軸で生きることは、自己中心的(自己中)になることではないか?」というものがあります。しかし、この二つは正反対のものです。違いは「自己決定権の尊重」にあります。

【自分軸の人】
「自分が決めるべきことは自分で決める」のと同時に、「他人が決めるべきことは他人に任せる」と考えます。他人の領域には口を出さず、相手の自己決定権を尊重します。
【自己中の人】
自分のやりたいことをやるだけでなく、他人が決めるべきことにも口を出し、自分の思い通りにコントロールしようとします。他人に迷惑をかけても気にしません。

自分軸とは、あくまで「自分の領域において、自分で納得して決める」ということです。

自分で決めるからこそ、後悔はなくなる

毎回、行動する前に「これは自分が納得しているか」を考える癖をつけていきましょう。すぐには難しくても、少しずつ「自分軸」へ移行することができます。

自分で納得して決めたことであれば、もしうまくいかなくても「次はこうしよう」と前向きに捉えられます。しかし、他人の目を気にして、納得しないまま選んだ道(あるいは選ばなかった道)には、必ず後悔が残ります。

自分の人生を後悔なく生きるために、ぜひ「納得感」を大切にした選択を積み重ねていってください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。