「それってあなたの感想ですよね?」「はい、論破~!」はやりの言い回しをマネして“議論”をする小中学生の子どもたちが増えています。しかしこうしたやりとりは、本当のコミュニケーションから遠ざかる行為であり、子ども同士の人間関係に悪影響を与えかねません。子どもに身に付けてほしい本当の対話のノウハウを、分かりやすくマンガで解説。本記事では、「友達を励まし、背中を押す」「トークでみんなの興味を引き、人気者になる」ために役立つ“説明の型”を紹介します。(大学受験専門塾「ワークショップ」情報科講師/株式会社士教育代表取締役 犬塚壮志)
言い負かしたり論破したりするのは
コミュニケーションから遠ざかる行為
コミュニケーションの本質とは、ひと言でいうと、相手と良好な関係性を築き、その関係性を維持・発展させることだと私は考えています。人間関係やコミュニケーション力を形成する大事な時期の子どもたちなら、なおさらです。
とりわけ、友達にアドバイスをしたり、日常のおしゃべりで盛り上がったりという場面でこそ、話し方は重要です。相手を言い負かしたり論破したりして、自分が優位に立とうとする姿勢は、相手に嫌な印象を与えるだけで、関係性を悪化させたり人が離れていってしまうリスクもあります。
私は現在、大学受験専門塾「ワークショップ」や、オンライン予備校「JUKEN7」で教えていますが、ここに至るまでにさまざまな失敗や苦労を経て、伝え方や説明のスキルを鍛え上げてきました。そうして学んだノウハウから、即効性のある40パターンの“説明の型”をピックアップしてまとめた本が『マンガ 頭のいい子が使う 伝わる!説明力』です。
本書の中から、今回は、友達を励ましたり背中を押してあげたりするのに有効な“型”と、トークでみんなの興味を引いて人気者になるための“型”を紹介します。