夫婦の関係は、一筋縄ではいきません。妻を大切に思っていても、悪気はこれっぽっちもなくても、ふとした拍子に「妻のスイッチ」を押してしまいます。どんなに「よくデキた夫」でも、そのリスクと無縁ではいられません。そこで今回はコラムニストとして活躍する石原壮一郎さんの著書『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春出版社刊)から夫にとってわかりづらいエリアに潜む「妻のスイッチ」について抜粋して紹介します。
空回りや失敗を恐れず
チャレンジし続けるべし
今どき「家事は女の仕事」「男が家事なんてみっともない」と思っている夫はいません。もしまだ生息していたら、妻からさっさと見切りをつけられるでしょう。
ただ、役に立ちたいと張り切れば張り切るほど、「よかれと思って」の口出しや手出しが空回りして、押してはいけない「妻のスイッチ」を押してしまいます。
おもな原因は、ほとんどの夫は妻に比べて、家事に関する基礎的な知識やスキルが圧倒的に不足していること。
小学生にお手伝いをしてもらうのと同じで、教えたりあとでやり直したりなど、妻としては余計に手間がかかります。そのくせ実際は大人なので、わかったようなことを言ってしまいがち。そこがまた妻をイライラさせてしまいます。
家事を平和に分担するためには、常に「大先輩に教えを乞う」という謙虚な姿勢が不可欠。
さらに妻は、潜在的に「自分のほうが家事の負担が大きい」「(スキあらば)夫は楽をする」という不満を抱いています。夫がその自覚なしにダメ出しっぽい発言をしたり、ちょっと手伝った程度で得意げな態度を取ったりしたら、妻の怒りのセンサーは敏感に反応します。
さて、それでは夫が押してしまいがちな妻のスイッチについて見ていきましょう。