米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、2022年半ばに「ハリケーン」が今にも米経済を襲いそうな状況だと警告した。ニューヨークで開かれた金融会議でダイモン氏は、そのハリケーンは「小型、あるいは巨大ハリケーン『サンディ』」かもしれないと述べ、「心の準備をしておいた方がよい」と呼びかけた。昨年には世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏が「債務危機」を予想した。同氏はこれより前、経済的な痛みを与える「パーフェクトストーム(最悪の嵐)」がやってくると予測していた。米投資会社ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏や調査会社ローゼンバーグ・リサーチのデービッド・ローゼンバーグ氏ら、著名な投資家やエコノミストもまったく同じように恐れを抱いていた。ガンドラック氏は昨年3月、数カ月後にリセッション(景気後退)に見舞われるだろうと述べた。昨年初めの時点で、エコノミストらは2023年中の景気後退入りの確率を61%と予想していた。
ダイモン氏ら大物が空振り、米経済に大惨事起きず
多くの識者は高金利が経済を崩壊させ、インフレ抑制は不可能と考えていた
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