楽天グループ傘下の楽天モバイルの法人向けサービスの契約数がダイヤモンド編集部の入手した内部資料で明らかになった。楽天は3月8日の法人顧客向けのイベントで、個人・法人を含む契約数が約630万件に達したことを明らかにしたが、そのけん引役の法人契約は非開示としている。過去27カ月分の月次の契約データと共に、最新の法人契約の実数を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 村井令二)
楽天モバイルをけん引する法人契約
内部資料から、最新の実績を大公開
「おかげさまでサービス開始から1年ちょっとで1万社の企業さんに法人契約をしていただくことになりました」
楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は3月8日、東京都内で開いた楽天モバイルの法人顧客向けのイベントで、2023年1月から開始した法人向け携帯電話サービスの利用企業数が大台に乗ったことに胸を張った。
楽天は、法人サービスの開始以降、「楽天市場」や「楽天トラベル」の出店者、楽天カード、楽天銀行、楽天証券などの取引先、モバイル基地局の設置業者などグループの下請け企業や出入り業者などを対象に「100万回線」の内部目標を設定して営業攻勢を強めてきた。
三木谷氏は同イベントで、個人・法人を含む携帯契約数が約630万件になったと明かした。ところが法人契約数については最後まで触れなかった。いまだに楽天は、契約全体をけん引する法人契約数はかたくなに「非開示」を貫く。
そうした中でダイヤモンド編集部は、法人契約に関する最新の内部資料を入手した。
次ページでは、法人契約の最新実績と共に、22年1月から24年3月10日時点までの「月次の契約回線数(27カ月分)」のデータを大公開する。
これによって楽天市場の出店者などに攻勢を掛ける法人契約が楽天モバイルの契約全体をけん引する構図が明らかになった。