自分の「資本金」にするために
常に新しい情報をインプットする

――「永山さんは才能を生かした特殊な仕事をしているから需要もあるけれど、自分は特別なことなど何もできない」と反論されそうですが。

 いやいや、誰にだってチャンスはある。「僕はこういうことをやっています」とSNSなどで発信できる時代ですから、その人の才能を必要としている人からオーダーが入るはずです。

 私は20年以上も前から、二つの夕刊紙を毎日読み、雑誌や週刊誌は女性誌も含めて毎週5~6冊に目を通しています。新しい情報を勉強しているんです。

 私の場合は、食に関することが多いけれど、誰にでも自分が興味を持っていることがあるはずで、そこに引っ掛かったことを探っていくうちに、自分がやりたいこと、やれそうなことにぶつかったりするんじゃないのかな。今は、お金だけではなく自分の持つ「情報」も資本金になる時代になっていると思います。

――年を取ると、若い頃とは違って脳や体がちゃんと働いてくれるか、心配になります。

 そんなことはありません。私は91歳ですが、私の脳はまだ情報をインプットし、必要に応じてアウトプットをスムーズにしてくれていますよ。自慢に聞こえるかもしれませんが、私は60歳を過ぎても、年齢とともに収入が増えている。

 長く生き続けるほど、お金が目減りしていくのは不安ですが、そうならないように努力すればいいんです。しっかり脳の機能を維持して、働きながら長寿社会を生きていく。これが人生100年時代のスタイルではないでしょうか。