体育会系の文化、指導スタイル

 四谷大塚との一番の違いは、企業文化や講師の指導スタイルです。私は新卒で早稲田アカデミーに入社しましたが、まさに体育会系そのものでした。入社した日の研修で「100m先に人がいると思って、挨拶をし続けてください」と言われ、声がかれても「おはようございます!」と叫び続けたのは、未だに忘れられない思い出です。

 早稲アカを象徴するアイテムに、「合格ハチマキ」があります。夏期講習や名物である日本最大規模の夏期合宿、正月特訓や入試前の激励会で、講師も塾生も「合格」と書かれたハチマキをしめて「絶対に合格するぞー!」と叫ぶのです。

 このような体育会系の姿勢は、指導法にも表れています。宿題は生徒たちができそうな量の1.2倍くらいの量を出し、徹底した反復トレーニングによって、学習内容を定着させます。

 早稲田アカデミーの教育理念は「本気でやる子を育てる」です。本気でやる子には向いているけど、本気でやらない子には向かない、好みが分かれる塾です。

 また、大きな声を出す講師が多いです。本人は怒鳴っているつもりはないのでしょうが、そう聞こえることもあります。この点も、合う子と合わない子がいるでしょう。

「それがお前の本気か?お前はもっとやれるよ!」と宿題をやって来ない生徒や、確認テストで合格点に満たなかった生徒を鼓舞して、授業後に自習室で面倒を見たりします。比較的面倒見の良い塾なので、親が家庭学習の管理をしないと授業についていけなくなるという可能性は低めです。