倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#66Photo:amtitus/gettyimages

メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#66では、第43弾として、佐賀県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

佐賀県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
佐賀銀行、佐賀共栄銀行が倒産させた企業は何社?

 昨年9月下旬、「2023ミス・ジャパン」のグランプリに吉田愛さんが選ばれた。吉田さんは佐賀県庁の職員でもあったため、耳目を引いた。

 公務員のグランプリ受賞は初めてだった。県の職員として働きながら、「ミス・ジャパン」として全国で開かれるイベントに参加することになり、「二足のわらじ」として話題になった。

 実は、ほぼ同じ時期に、佐賀共栄銀行でも「二足のわらじ」を後押しする施策が始まっている。昨年10月初旬から、パートタイマーを含む全従業員を対象に、副業を解禁したのだ。

 同行は、正行員に想定される副業として、士業等の資格を生かした講演や講師、スポーツの審判・インストラクター、趣味や特技を生かした音楽・芸術活動や料理教室などを具体例として挙げている。

 お堅いイメージが強かった地方銀行業界においても、多様な人材の活躍を促す取り組みが徐々に出てきている――。

 経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。

 メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。

 今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。

 メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。

 第43弾の今回は、佐賀県の金融機関を取り上げる。佐賀銀行、佐賀共栄銀行のほか、佐賀信用金庫など信金も名を連ねた。

 ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。

*「メインバンクとして倒産させた社数の合計」は2020年1月~23年11月の合計値で、ダイヤモンド編集部調べによる推計。負債総額1000万円以上、法的整理による倒産が対象。都道府県別の倒産社数の合計は、金融機関の本店所在地ベースで数えた。例えば、東京都に本社を置く企業が倒産してもメインバンクが埼玉県の銀行なら、埼玉県の倒産社数としてカウントしている。主な金融機関の内訳で省略した都市銀行は、東京都が3行、大阪府が1行。政府系金融機関二つと信託銀行1行、その他の金融機関(旧長期信用銀行)2行は、いずれも東京都

 ランキングは、これからも連日配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の佐賀県の結果を確認していこう。