メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#68では、第45弾として、熊本県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
熊本県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
肥後銀行、熊本銀行が倒産させた企業は何社?
半導体関連産業の設備投資が活発化したことで、熊本県の経済は活況を呈すようになった。肥後銀行を傘下に持つ九州フィナンシャルグループ(FG)は、台湾積体電路製造(TSMC)の進出によって、熊本エリアで今後10年間に6兆9000億円の経済効果が出ると、そろばんをはじく。
熊本県にとどまらず、九州・沖縄の地方銀行が動いた。今年1月、肥後銀行や福岡銀行など主要11行が、半導体関連産業の支援を軸とした連携協定を結んだのだ。
各行は商機を逃さぬように、半導体のサプライチェーン(供給網)強化など四つの分野を中心に協力していく構えである――。
経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。
メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。
今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。
メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。
第45弾の今回は、熊本県の金融機関を取り上げる。肥後銀行、熊本銀行のほか、熊本第一信用金庫など信金も名を連ねた。
ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。
ランキングは、これからも連日配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の熊本県の結果を確認していこう。