メガバンクに第一地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#76では、第53弾として、信用組合を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
メイン先企業を最も倒産させてきた信用組合は?
大分県信組、広島市信組が倒産させた企業は何社?
信用組合は、銀行のように利益を追求することを目的とした金融機関ではなく、相互扶助を理念とし、中小企業・小規模事業者や地域の生活者がお互いに支え合う仕組みとなっている。
信用金庫と同じく協同組織の金融機関だが、根拠法や組合員の資格は異なっている。預金の受け入れについても、信金は制限がないが、信組は原則組合員といった違いがある。今回は、そんな独自性を持った信組に焦点を合わせていく――。
経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。
メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある金融機関のことを指す。ただ、企業側と金融機関側で認識が異なっているケースもある。
今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの金融機関が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その金融機関の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。
メガバンクに第一地銀、第二地銀、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。
第53弾の今回は、信組を取り上げる。ランキング上位には規模が大きい信組が入っており、大分県信用組合が4位、広島市信用組合が2位となっている。
ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。
1月から始まった本特集も、いよいよ終わりが近づいてきた。次回は最終回で、全金融業態をカバーした総合ランキングをお届けする予定だ。それでは早速、今回の信組の結果を確認していこう。