日本全国の信用金庫254、信用組合140を対象に、収益力・効率性、財務の健全性、地域密着度・融資積極性を測る7指標で独自に点数化。特集『金利で明暗! 銀行絶望格差』(全16回)の最終回では、独自「格付け」ランキングをお届けする。本当に頼れる信金・信組はどこか。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)
信用金庫254と信用組合140
最新版「格付け」ランキング
信用金庫や信用組合は融資先や営業地域に制限が設けられており、株式会社であるメガバンクや地方銀行と違って、営利を追求する必要はない。その代わり、地域の中小企業に寄り添って、資金面で支える使命を負っている。
東京都を拠点とする西武信用金庫は、そんな使命を果たすべく愚直に地元企業を支援し続けてきた。例えば、技術開発のために大学など研究機関との橋渡しをし、中小企業診断士など専門家の紹介、補助金の採択の支援など、陰になり日なたになり貸出先企業をサポートしている。
そして今後、こうした本業支援はより重視される。金融庁は、新型コロナウイルス禍での実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などの資金繰り支援から、事業再生支援や経営改善支援へ注力するように、24年4月に監督指針を改正する予定だからだ。
信金・信組にとって24年は、地域経済を支える「最後のとりで」としての役割を、これまで以上に求められることになる。次ページから3テーマ、7指標で作成した「格付け」ランキングを掲載する。中小企業にとって付き合うべき信金・信組はどこか。参考にしてみてほしい。