ロバート・ダウニー・Jr.は
ハイジュエリーで艶をプラス

『オッペンハイマー』で助演男優賞を受賞したロバート・ダウニー・Jr.氏も、同じくタイレスなタキシードスタイルでした。

ロバート・ダウニー・Jr.ロバート・ダウニー・Jr.氏はシャツとジャケットを同色でスタイリング Photo:Mike Coppola/GettyImages
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 厳密にいうと首にリボンを付けていらっしゃるため、これがリボンタイという概念なのかもしれません。

 シャツはブラックで、昨今のフォーマルのトレンドである「インナーにアウターと同色またはより濃い色を合わせる」スタイリング。

 余談ですが先日、メジャーリーガーの大谷翔平選手が全米野球記者協会主催の夕食会でお召しになっていた礼装も、この色使いで非常にお似合いでした。

 ダウニー氏のタキシードは正統派のディテール、ピークドラペル(襟に剣先があり、尖っているもの)には拝絹(はいけん、襟がシルクで仕立てられている)があり、ショルダーはここ数年で再注目されている、肩パッドをしっかり使った構築的な仕立て。ボトムは、今シーズンのトレンドでもある70年代調パンツのフレアーラインが目を引きます。

 ラペルで存在感を放つブートニエールには、ハイジュエリーと思しきシックなブローチ。年齢が上がってくると、男女問わず本物の輝きが嫌みなく身に着けられ、自身の魅力がより引き立ちます。

 ゴージャスかつパンキッシュなこのスタイリングは、やんちゃなダウニー氏のイメージにぴったりの礼装です。

 奥さまのドレスともテイストが合い、カップルのコーデもバッチリ。服装以前に、家族やパートナーを伴う席では婦人または同伴者を引き立てる、これは何より大切な、紳士がまず覚えたい身のこなしです。