これぞタキシードのお手本!
ベテラン勢の蝶ネクタイの着こなし

 演技力だけでなく、着こなしまで安定感のあるベテラン勢のスタイリングもチェックしておきましょう。

 きっと自前で仕立てた、普段から着慣れているタキシードなんだろうな、と思える貫禄ある風情は、良い意味で「馬子にも衣装」感はゼロ。これぞ、テーラード紳士服の真骨頂です。

 彼らの着こなしには、白シャツとボウタイ(蝶ネクタイ)、タキシードのお手本が全てそろっているといえます。

ハリウッドベテラン勢左からベン・キングズレー氏、マシュー・マコノヒー氏、キリアン・マーフィー氏、フォレスト・ウィテカー氏、ブレンダン・フレイザー氏、ニコラス・ケイジ氏 Photo:Dania Maxwell/GettyImages
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 左から、英国人俳優ベン・キングズレー氏のタキシードはダブルブレスト。人気のデザインです。

 マシュー・マコノヒー氏の茶色のタキシードは、旬のカラー、ブラウンベースが渋く個性的で、私個人的に最も好みです。

 お隣は今年度、主演男優賞を受賞したキリアン・マーフィー氏。フォレスト・ウィテカー氏はボタンを下まで留めていますが、本来二つボタンは上のみをボタン掛けするものですので、知らない方はどうぞこの機会に覚えてください。

 そのお隣り、ブレンダン・フレイザー氏のようなミッドナイトブルーとも呼ばれる濃紺こそ、タキシードの原点といわれます。ここに黒い襟をつけたことが始まりという説がある正統派です。

 ニコラス・ケイジ氏の装いは、皆さんがイメージする最もスタンダードなタキシードスタイルではないでしょうか。