旧約聖書に出てくる少年ダビデは巨人ゴリアテを投石器で倒したが、現在のダビデはそれに頼り過ぎてはいけない。戦車やジェット戦闘機も必要だ。これは台湾の国防当局者や学者がウクライナの最新情勢から得た教訓である。ウクライナはロシアの進撃を阻止するのに苦労しており、支援国からより強力な兵器が提供されるのを待ちわびている。重火器の必要性は、中国が台湾を占領しようとした場合にそれをどう防ぐかについての議論で、台湾・米国政府間の争点の一つとなっている。この10年余り、米当局は台湾に対し、携行式ミサイル、ドローン(無人機)、機雷など、小型で比較的安価な兵器への投資を奨励してきた。その目的は、中国の水陸両用侵攻部隊を数千発の小攻撃によって至近距離で食い止めることにある。