春はストレスに苦しむ人が増える季節です。中でも20代で多いのは「新入社員」にまつわるストレスです。今回は「優秀な新人」の指導係を担当することになった20代後半の男性・佐藤さん(仮名)のケースを紹介します。(ストレス・マネジメント専門家 舟木彩乃)
私は、行政機関や民間企業で従業員のカウンセリングをしています。最近、新入社員や後輩のOJTなどを担当することになってからストレスを抱えるようになった20代半ばから30代前半の方からの相談が増えてきました。
そこで今回は事例をご紹介しながら、そのような社員への対応法をご紹介します。
初めてのOJT指導役でモヤモヤ
新人は“シゴデキ”だった…!
佐藤さん(仮名、男性20代後半)は、ある企業のマーケティング部に所属しています。仕事は、細かい顧客分析がメインで根気のいる作業が多く、コツコツ積み上げていく努力家タイプの佐藤さんは今の仕事が性に合っていたそうです。
ただ、努力しても一人前になるまでは時間がかかり、全体像を把握して自信を持って自分一人で仕事ができるようになったのは、最近になってからでした。
上司から仕事ぶりが評価された佐藤さんは、新入社員Aさん(女性20代前半)のOJT(オン・ザ・ジョブトレーニング)担当を打診されました。