とにかく残念なリーダーは「決起集会をやりたがる」。では、優れたリーダーは何をする?
そう語るのは、これまで4000社以上の導入実績がある組織コンサルタントである株式会社識学の代表取締役社長・安藤広大氏だ。「会社員人生が変わった」「もう誰も言ってくれないことがここに書いてある」と話題の著書『リーダーの仮面』では、メンバーの模範として働きつつ、部下の育成や業務管理などで悩むリーダーたちに「判断軸」を授けている。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、注目のマネジメントスキルを解説する。(構成/種岡 健)
テンションでは何も変わらない
多くの会社で見られる失敗談があります。
それは、決起会をやって、飲み会やカラオケに行き、「テンションが上がった!」「明日から頑張れる!」などと言い合っている組織です。
しかし、人は、感情を上げたところで、必ず下がる。そういうものです。
個人のやる気の問題ではなく、人間の意識がそのようにできているからです。
つまり、テンションでは何も変わらないんですよね。
それなのに、ダメなリーダーに限って、飲み会を開きたがります。
もちろん、最初の親睦を深めるためならいいでしょう。
しかし、毎週のように決起会を開催し、モチベーションを上げ続けようとすることは、もはや何の意味もないのです。
それよりも、日常生活でやることを決め、淡々と、粛々と、仕事を前に進めていくことのほうが大事です。
その環境を整えるのが、優秀なリーダーの役目です。
孤独は他のことで埋めよう
「飲み会をしないと、嫌われて人が離れていくんじゃないか?」と考えてしまうリーダーがいます。
しかし、それは、人間関係の寂しさを職場で埋めようとしているのではないでしょうか。
孤独を埋めるものは、会社の外にたくさんあるはずです。家族や友達付き合いを大切にしましょう。
「職場の人間関係を円滑にしないといけない」と思い込み、職場の雰囲気ばかりを気にしています。
でも実際は違うのです。雰囲気がよくなるから成果が出るのではなく、成果が出るから結果的に雰囲気がよくなるのです。
この順番を間違えないようにしてください。
それでは、なぜこのようなリーダーが生まれてしまうのでしょうか。