その最大の理由は、これまでの時代を通じてiPhoneが最も時代を先取りしたスマホだったことでした。ところがPixel8についてはその評価が変わり始めています。
ひとことで言えば、スマホを使いこなすユーザーにとってはPixelが最も時代の先端を行っているという評価なのです。この傾向はZ世代など若い世代に特に強く見られます。
一方で、iPhoneはそれほどスマホを使いこなせていないユーザー層に支持される傾向が強まっています。
これは圧倒的なシェアを持つiPhoneにとっては少し恐ろしい傾向です。どちらかというと情報通の若いユーザーがPixelを支持し、情弱で保守的なユーザーがiPhoneの主要な支持層になり始めているからです。
ではPixelのどこが使いこなすユーザーにとっていいのかというと、まずグーグルのサービスとの連動性が理由として挙がってきます。
たとえば文字や画像を指で囲うと検索できる機能があります。この機能は使い始めると地味に便利で、特に気になったものをすぐに調べる傾向のある若い世代にはタイパがいいと評判です。
知らない電話番号から電話がかかってきたときもiPhoneと違いPixelはどこからかかってきたのかを表示してくれる機能がついています。これはお店や会社など法人からかかってきた電話の便利機能ですが、これも検索を得意とするグーグルならではの機能とも言えます。
グーグル以外のサービスとの組み合わせでも、性能のいいカメラで写真を撮り、グーグルフォトの消しゴムマジックで加工をして、インスタグラムにアップするような使い方に慣れてくると、Pixelに囲い込まれたユーザーはだんだんとPixel派になっていきます。
スマホ使いこなし派の若いユーザーがPixelの主力ユーザーになっていくということは、基礎票固めとしてiPhoneから見れば非常に怖い意味があるのです。