共に子育てをしてくれた
乳幼児期を思い出させてくれるうーたん

 教育番組の出演者は親・保護者とともに子育てを手伝ってくれるような、戦友のような存在として感じられることが多い。うーたんにもその要素はあるのだが、設定の年齢が幼いので我が子に重なる部分もあって、うーたんには一層色々な感情が向かうことになる。

 また、子が成長すれば子の乳幼児期は二度と帰ってこないが、うーたんは子の乳幼児期を肉感的に思い出させてくれる存在であった。親と子がやがて『いないいないばあっ!』を見なくなったとしても、うーたんがそこに出演し続けているという事実があるだけで、親としては子の乳幼児期が割合近くにあるような安心感を覚えることができた。だからうーたん卒業は、その乳幼児期の思い出が遠くに行ってしまうような錯覚をも覚えさせる。

 これらがうーたんロスを引き起こす主な理由となっている。うーたんのごとき「教育番組の乳幼児キャラ」が持ちうる普遍的な役どころではあるが、ここまでロスの反響が大きくなっているのは、それが”うーたん”だったからに違いない。

 さて、宇宙なる暗黒の彼方に旅立ち消え去っていくかに感じられるうーたんの卒業だが、中日スポーツがNHK広報に問い合わせたところ、「宇宙に旅立ったうーたんだが、糸電話から『うーたん、げんきげんき』の声が聞こえてきているそう」といった趣旨の回答があったそうである。

【参考】『うーたん』舞台も「完全卒業」とネット騒然 来月公演から別キャラに…NHK広報の回答は『ひょっこり地球に…』(中日スポーツ・3月27日)

https://www.chunichi.co.jp/article/874828

 また、「みんなに会いにまた地球にやってくるかも」という匂わせもあり、公式としても再会の希望は残してくれるらしい。Eテレ関連のキャラや出演者は、何かの節目にわりと再出演してくれることが多いので、うーたんを再び拝める日が来ることを期待してよさそうである。

 また、「みんなに会いにまた地球にやってくるかも」という匂わせもあり、公式としても再会の希望は残してくれるらしい。Eテレ関連のキャラや出演者は、何かの節目にわりと再出演してくれることが多いので、うーたんを再び拝める日が来ることを期待してよさそうである。